これまで私は、子どもに英語の早期教育は必要ないと考えていました。
というのも、世界で活躍する人は、それぞれの専門分野に秀でており、「言葉などあとからついてくる。発音が下手でも関係ない」と言っているからです。
日本語という言語は、主体が自分ではなく相手である世界で唯一の言語です。また平仮名、片仮名、漢字と三つあり、習得が難しい。母国語を習得し、思考を深め、専門分野に秀でることが大切です。その時期に違う言語が入ると思考回路が乱れるので、英語はある程度日本語を習得してからの方がいいと思っていました。
しかし、この本を読んで認識を改めるべきか考えさせられました。
- 作者: メアリアン・ウルフ,小松淳子
- 出版社/メーカー: インターシフト
- 発売日: 2008/10/02
- メディア: ハードカバー
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読みやすさ★☆☆
そもそも文字を読む能力は遺伝子に存在しないそうです。
そのため、小さい頃に言葉や文字を教えることで、脳の神経回路をつないでその能力を発現させる必要があります。
英語、中国語、日本語では脳が反応する領域が異なるそうです。
小さい頃から英語に慣れさせるとRとLの発音の違いがわかる、とはよくききますが、3歳までに英語に触れることにより、初期の神経回路が、日本語だけでなく英語仕様にもつながるのではないかと思います。
成長してから英語を習得した場合、頭の中で翻訳作業が必要になります。しかし英語の回路があれば、英語も母国語のようにナチュラルに認識できるようになるのではないかと思います。
これまでの日本では、日本人と日本でだけ仕事をしていればよかったでしょう。しかし世界の様相は目まぐるしく変化しています。今後は外国人が増えるかもしれない、海外に仕事を見つけに行かなくてはならないかもしれない。
またAIの発展により、プログラマーの知識が必須になってきます。プログラマーが使う言語は英語です。
先述の大前研一さんの息子さんも、プログラマー言語を身につけるためアメリカに留学しています。
算数や理科より英語を優先する必要はありません。しかし、3歳までの短い期間に、英語を習得できる可能性があるのにその機会を奪うのは、親としてどうなのか。遊びの中に英語を加えるべきかもしれない、と考えさせられました。