子どもの食が細いと心配で、手を替え品を替え食べさせようとしますよね。しかし心配する必要はなく、幼児は自分が何をどれだけ食べたら良いかわかっているそうです。
親の役目は、バランスの良い食事を決まった時間に用意すること。子どもの役目は、何をどれだけ食べるか決めること。
このルールを守れば、幼児は最適な量を選択できるのだそうです。
孤児院で行われた実験が載っていて、一回一回をみると食べるものが偏っていたり、少なかったりするのですが、一週間でみるとバランスよく食べているそうです。
ゆるやかに体重が増えていて、元気で機嫌がよければなにも心配する必要は無いとのこと。たとえ小さく生まれていても、2歳くらいまでに遺伝子が決める体つきに成長するそうです。
なんていい話が聞けたんでしょう。すごく気持ちが軽くなりました。
長男が小柄なので心配になり、残したらダメ、大きくなれないよ、などいつも言っていました。しかし私も姉も、小さい頃は食べなくて、母がテレビで気をそらしながら1時間かけてスプーンを口に運んで食べさせていたそうです。その母も小食でしたし、痩せ型だけどとても元気だったそうです。
な〜んだ、完全に遺伝ですね。長男は小柄で痩せ型、でも超元気でパワフルです。
また、子どもの好き嫌いは野性の本能であることが多いそうです。
春菊など苦味のある野菜は食べないし、初めてのものは食べないそうです。そりゃそうですよね。昔そんなことをしていたら命がいくつあっても足りません。
だから、親がおいしそうに食べるのを見せていればそのうち食べるようになるのだそうです。
待つことが大切ですね。
いけないのは、砂糖と脂肪の多い甘いものをたくさん与えること。満腹中枢のコントロールが乱れるのだそう。私は白砂糖はゼロがいいと思っていますが、この本では少量なら与えても良いとありました。あまり禁止するのもよくないですよね。禁止すればするほどほしくなり、食べることしか考えられなくなるのもかわいそうです。
多くの親が母子手帳の成長曲線を見ながら心配になるのは、小児科医や市の検診をする保健師さんたちの言葉によるものも大きいと思います。
なにかにつけて子どもの問題を探そうとする人がいます。不安を煽るようなことを言ったり、検査を勧めたりします。
母親が問題があるか相談したら、明らかな病気の症状がないかぎり、「大丈夫、なにも心配はいりません」て言えばいいのです。
紹介した本は2003年と古いのが気になりましたが、普遍的な内容だったのと、ポイントがとてもわかりやすく、ストンと胸に落ちてくる構成でした。読みやすいです。
長男に実践してみたところ、食事の時間にはほとんど食べないこともよくありますが、小腹がすいたときにおやつではなくお惣菜を出すとよく食べます。またプレッシャーがなくなったのか、食べるときは前より食べるようになりました。
また、残すのはいいけれど、食事のマナーは守るように教育しています。先につまみ食いするのではなく、みんなの分の食事を並べて、カラトリーを並べて、みんなと一緒に食べること。食べ終わっても、ほかの人が食べ終わるまで席に座っていること。といってもすぐに遊びはじめてしまいますが。また残してもいいけれど、いらないお皿も一応自分の前に並べること。
こちらの本は主にレシピが載っているのですが、同じように無理を強いるのではなく、食事を楽しいものだと思ってもらうことが大切だと書かれていました。
この本は幼児がどんな野菜が食べにくくて、どれくらいの大きさに切って、どんな調理をしたら食べやすいかが書かれています。フルカラーで1ページ1品、カットの大きさは実物大の写真があり、とても分かりやすいです。
ただカテゴリーが「野菜の料理」「魚の料理」などに分かれているのですが、私には季節ごとに分けてくれたほうが使いやすいです。
とはいえ、料理が苦手な私にもできそうな簡単な一手間なので、すぐに活用できました。幼児が苦手な野菜を書いた本はあれど、食べやすくなる方法を書いたものはなかなかないのではないでしょうか。